事業と変遷
1 調査及び研究
本協会の調査及び研究は,主として受託研究事業として,協会が委嘱した研究員(令和4年度 134名,京都大学等大学の名誉教授,教授,准教授,助教等)によって進められています。年度別の受託件数及び金額の推移は図-1に示すとおりです。
(令和4年度 40件 55,971,976円)
図-1 年度別研究受託件数及び金額
2 研究等の助成
1) 若手研究者の研究助成
若手研究者の研究・学会出席旅費等を,申請に基づいて審査のうえ助成しています。
(令和5年度 6名 2,000,000円)
図-2 年度別研究等助成金
助成金一覧(最近5カ年間)
年度 | 氏名 | 所属・職名 | 研究課題・助成対象 | 助成額 |
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01年度 | 喜納 啓 | 横浜国立大学大学院都市イノベーション学府 博士後期課程 | 地震時の傷病者搬送における航空輸送シミュレーションの開発 | 400,000円 |
田中 宣多 | 京都大学防災研究所 地盤防災解析研究分野 特定研究員 | 樹木根系の地震時挙動が斜面崩壊に与える影響の数値解析的検討 | 400,000円 | |
中居 楓子 | 名古屋工業大学大学院工学研究科 助教 | 「南海トラフ地震臨時情報」の対応に伴う被害軽減効果と機会費用に関する研究 | 400,000円 | |
大邑 潤三 | 東京大学地震研究所 特任研究員 | 災害碑のメタ分析 -伝わる記憶.伝わらない記憶- | 400,000円 | |
田中 俊成 | 東京大学生産技術研究所 博士後期課程 | 直径1mmの削孔によるコンクリートの圧縮強度推定 | 400,000円 | |
02年度 | 角田 功太郎 | 京都大学大学院農学研究科 博士後期課程 | 大地震に対してもレジリエンスを有する次世代の高耐震化住宅の実現 | 400,000円 |
立山 耕平 | 立命館大学理工学部 助教 | 突発的噴火において飛散する噴石の衝撃変形・破壊特性の解明と耐噴石シェルター設計の数値シミュレーションへの応用 | 400,000円 | |
地元 孝輔 | 東京工業大学大学院総合理工学研究科 助教 | 海底地震観測記録を用いた海域地下構造モデリングによる長周期地震動シミュレーション | 400,000円 | |
芹川 由布子 | 松江工業高等専門学校環境・建設工学科 助教 | 自然災害によるライフライン被害が医療機能に及ぼす影響度の評価および要因分析 | 400,000円 | |
Tanawat Tangjarusritaratorn |
京都大学大学院工学研究科 博士後期課程 | Simulation of erosion behavior for cohesionless soil by using multi-phrases soil model | 400,000円 | |
03年度 | 大柳 諒 | 京都大学大学院理学研究科 博士後期課程 | 重力観測による桜島火山内部の質量変動プロセスの解明 | 400,000円 |
外山 浩太郎 | 神奈川県温泉地学研究所 技師 | 火山噴火切迫度評価に向けた火山ガスの炭素同位体比の常時観測法の確立 | 400,000円 | |
山田 大志 | 京都大学防災研究所附属火山活動研究センター 助教 | 空気振動観測による放出火山灰量推定手法の提案 | 400,000円 | |
伊藤 恵理 | 京都大学防災研究所 特定研究員 | 中部地方における地域特性を踏まえた古民家の建物被害推定モデルの構築 | 400,000円 | |
渡部 真史 | 中央大学理工学部 助教 | 津波石情報に基づく琉球列島に襲来した過去2400年間の古津波の実態解明 | 400,000円 | |
04年度 | 中山 雅之 | 立命館大学総合科学技術研究機構 専門研究員 | 強振動による地盤の応答特性変化とその回復過程の定量モデル構築に向けた実験的研究 | 400,000円 |
稲岡 諄 | 京都大学大学院農学研究科 博士後期課程 | 水質情報から山体地下水が集中的に湧出する流域を判別するための研究 | 360,000円 | |
堀澤 英太郎 | 京都大学大学院工学研究科 博士後期課程 | 多軸状態におけるステンレス鋼の応カーひずみ関係に関する研究 | 400,000円 | |
チン・シン | 立命館大学 博士後期課程 | 降雨時の斜面崩壊における地下水及び変形挙動に関する実験的検討 | 400,000円 | |
今田 大貴 | 高知工科大学 助手 | 大規模災害後における人々の協力行動:人々はどのように協力し合いながら資源の枯渇に向き合うのか | 400,000円 | |
05年度 | 植村 佳大 | 京都大学大学院工学研究科 助教 | 部材取替により耐震性能の新陳代謝および早期復旧が可能なメタボリズム鋼製橋脚構造の実現 | 350,000円 |
辻 勲平 | 東北大学大学院工学研究科 助教 | 環境調和型減災対策を牽引する流体・地盤・樹木連成数値解析に向けた基礎研究 | 350,000円 | |
山田 諒 | 京都大学大学院工学研究科 博士後期課程 | 詳細な計測に基づく鉄筋コンクリート造耐震壁の損傷評価指標の向上 | 350,000円 | |
彭 俊雄 | 京都大学大学院工学研究科 博士後期課程 | 継手の鉛直せん断ずれに伴う鋼管矢板基礎の水平抵抗特性変化の実験的解明 | 350,000円 | |
辛 翔 | 大阪大学大学院工学研究科 博士後期課程 | 台風時の高波浪による礫浜海岸の急激な地形変化のメカニズムに関する研究 | 300,000円 | |
堤 雄大 | 大阪大学大学院工学研究科 博士後期課程 | 石油貯蔵施設の津波被災形態モデルを組み込んだ石油移流拡散解析モデルの開発 | 300,000円 |
2) 研究発表会等の助成
災害の防止・軽減に関して、研究の成果の発表会、シンポジウム等の開催に必要な経費の一部を共催(後援)の形で助成します。
助成金一覧(最近5カ年間)
年度 | 名称 | 開催期日 | 申請者 | 助成額 |
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30年度 | 第23回水シンポジウム2018inふじのくに沼津 | 2018/8/23~ 2018/8/24 |
第23回水シンポジウム2018inふじのくに沼津 実行委員会 企画部会長 竹林洋史 | 200,000円 |
日本自然災害学会 平成30年度 第37回自然災害学会学術講演会 平成30年度自然災害に関するオープンフォーラム「震災の伝承と防災の未来」 | 2018/10/6~ 2018/10/7 |
東北大学大学院工学研究科 土木工学専攻 教授 風間 基樹(実行委員長) | 150,000円 | |
第8回大地震や豪雨による地盤災害に関する日本-台湾ワークショップ | 2018/10/24~ 2018/10/26 |
京都大学防災研究所 教授 渦岡 良介 | 200,000円 | |
平成30年度 京都大学防災研究所公開講座(第29回) | 2018/10/2 | 京都大学防災研究所 所長 中川 一 | 250,000円 | |
平成30年度 京都大学防災研究所研究発表講演会 | 2019/2/19~ 2019/2/20 |
京都大学防災研究所 所長 中川 一 | 400,000円 | |
01年度 | 第8回アジア土木技術国際会議(CECAR8) | 2019/4/16~ 2019/4/19 |
CECAR8組織委員会 委員長 茅野 正恭 | 250,000円 |
第24回水シンポジウム2019 in しが | 2019/8/22~ 2019/8/23 |
第24回水シンポジウム2019 in しが 実行委員会企画部会長 竹林 洋史 | 200,000円 | |
日本自然災害学会2019年度 第38回自然災害学会学術講演会 2019年度自然災害に関するオープンフォーラム「積雪寒冷期の災害に対する避難と生活」 | 2019/9/20~ 2019/9/22 |
釧路工業高等専門学校 教授 草苅 敏夫 | 200,000円 | |
第9回複合土砂災害に関する国際ワークショップ2019 (MSD9) | 2019/10/17~ 2019/10/19 |
三重大学 教授 堤 大三 | 300,000円 | |
地球科学技術に関わる国際シンポジウム2019 | 2019/12/05~ 2019/12/07 |
九州大学 助教 濱中 晃弘 | 100,000円 | |
令和元年度 京都大学防災研究所研究発表講演会 | 2020/2/20~ 2020/2/21 |
京都大学防災研究所 所長 橋本 学 | 400,000円 | |
02年度 | 第5回斜面防災世界フォーラム 仙台地すべりパートナーシップの推進と評価-仙台防災枠組み2015-2030と持続可能な開発目標への自発的貢献- | 2020/11/03~ 2020/11/06 |
第5回斜面防災世界フォーラム組織委員会 委員長 佐々 恭二 | 300,000円 |
第39回日本自然災害学会学術講演会およびオープンフォーラム「平成28年熊本地震からの創造的復興~これまでの取組みと今後の課題~」 | 2021/3/19~ 2021/3/21 |
熊本大学 教授 柿本 竜治 | 200,000円 | |
令和2年度 京都大学防災研究所研究発表講演会 | 2021/2/22~ 2021/2/24 (2/23を除く) |
京都大学防災研究所 所長 橋本 学 | 400,000円 | |
03年度 | 第40回日本自然災害学会学術講演会・令和3年度自然災害に関するオープンフォーラム「東日本大震災教訓に学ぶ『復興まちづくり10年の検証』」 | 2021/9/11~ 2021/9/12 |
徳島大学大学院社会産業理工学研究部 教授 武藤 裕則 | 200,000円 |
第25回水シンポジウム2021 in ぐんま | 2021/8/26~ 2021/8/27 |
第25回水シンポジウム2021 in ぐんま実行委員会 実行委員会企画部会長 二瓶 泰雄 | 200,000円 | |
京都大学防災研究所研究発表講演会 | 2022/2/21~ 2022/2/22 |
京都大学防災研究所 所長 中北 英一 | 400,000円 | |
04年度 | 第76回RILEM年次大会および構造物の再生・保存に関する国際会議 | 2022/9/3~ 2022/9/9 |
京都大学大学院工学研究科 教授 塩谷 智基 | 300,000円 |
20th Global Joint Seminar on Geo-Environmental Engineering (第20回地盤環境工学に関する国際共同セミナー) | 2022/5/19~ 2022/5/20 |
大阪大学大学院工学研究科 教授 乾 徹 | 200,000円 | |
第41回日本自然災害学会学術講演会・令和4年度自然災害に関するオープンフォーラム「巨大水害がやってくる~今できること、やるべきこと~」 | 2022/9/18~ 2022/9/19 |
立命館大学理工学部 教授 里深 好文 | 200,000円 | |
京都大学防災研究所研究発表講演会 | 2023/2/21~ 2023/2/22 |
京都大学防災研究所 所長 中北 英一 | 400,000円 |
3) 奨学寄附金
研究員の調査研究を助成するために,その必要経費の一部を奨学寄付金として大学に寄附しています。
(令和4年度 8,140,000円)
図-3 年度別奨学寄附金
4) 物品寄附
調査研究に必要な物品の一部として大学へ寄附しています。
(令和4年度 1件 3,355,000円)
図-4 年度別物品寄附
5) 石原藤次郎研究奨学金
本財団の創始者の一人であり,第6代理事長の京都大学名誉教授石原藤次郎先生が昭和54年に逝去された際,夫人から本協会運営の基金の一部として役立てて欲しいとの趣旨で寄附金を頂きました。協会としては,先生の業績を末永く伝えるために,「石原藤次郎研究奨学基金」を設け,その果実によって,広く全国の将来性のある研究者を対象として,災害科学,防災工学発展のための研究奨学金を,昭和55年以降,毎年2名以内,100万円以内で贈ることにしました。なお,平成8年以後は社会の超低金利政策のために,十分な果実が得られなくなりましたが,原資を取り崩して助成を継続しています。奨学金の応募は所定の用紙に記載の上,所属機関を経て提出されるものとし,協会は専門家からなる審査委員会に諮った上で,贈呈者を決定しています。(※平成23年度前期をもって本事業は終了した。)
交付者一覧(最近5カ年間)
年度 | 氏名 | 所属・職名 | 研究課題 | 交付額 |
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19年度 | 張 浩 | 京都大学防災研究所 助教 | 洪水時における水制域の土砂移動現象と地形変動に関する研究 | 550,000円 |
隅田 育郎 | 金沢大学大学院自然科学研究科 准教授 | 室内火山モデルを用いた脱ガス過程のモニタリング方法の開発 | 450,000円 | |
20年度 | 比江島慎二 | 岡山大学大学院環境学研究科 准教授 | 風による構造物振動の流体力学的アクティブ制御 | 450,000円 |
聲高 裕治 | 大阪工業大学建築学科 講師 | 超高力ボルトと高強度アングルによる接合部の耐力評価 | 550,000円 | |
21年度 | 中村 祐二 | 北海道大学大学院工学研究科 准教授 | 電気ケーブル火災に関する理論的検討 | 500,000円 |
山城 賢 | 九州大学大学院工学研究院環境都市部門 助教 | 消波ブロックによる飛来塩分低減効果の定量評価 | 500,000円 | |
22年度 | 荒木 慶一 | 京都大学大学院工学研究科建築学専攻 准教授 | 新規銅系形状記憶合金を用いた大断面構造部材の試作と変形回復性能評価 | 600,000円 |
藤本 将光 | 京都大学学際融合教育研究推進センター 特定助教 | 森林斜面における土砂流出プロセスの解明 | 400,000円 | |
23年度 | 三神 厚 | 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部 准教授 | 河川堤防の耐震性能評価モデルの構築と吉野川堤防への適用による地震危険箇所の抽出 | 460,000円 |
中谷 加奈 | 京都大学大学院農学研究科森林科学専攻 助教 | 土石流災害を防止・軽減するための砂防構造物の最適解探査 | 540,000円 |